第76回北日本小児科学会会長
髙橋 悟
旭川医科大学小児科学講座 教授
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このたび「第76回北日本小児科学会」を2025年9月13日(土)〜14日(日)の2日間にわたり、アートホテル旭川(旭川市)にて開催させて頂きます。本学会は、小児医療に関わる北日本の専門家が一堂に会し、これからの小児医療の発展のために、交流し学びを深める歴史ある学術集会です。
少子化が進行し人口動態が変化する中にありながら、医療技術の革新的進歩とともに子どもの病気の種類と量も変化してきました。児童生徒の不登校や自殺は増加の一途を辿っており、虐待による死亡事故は年間50件を超え、1週間に1人の子どもが命を落としています。家庭での子育て支援も重要な課題と認識され、1歳半と3歳時における法定健診に加えて、5歳児健診の実施も強く求められているところです。こども達のために働けることを誇りに思い、皆様と一緒に行動したいと思っております。
本学会では、最近大きな問題となっております若年者による「医薬品の不正利用」の問題について、法医学者の立場から清水恵子先生(旭川医科大学教授)にご講演を頂きます。さらに、これからの小児医療・小児科医の未来像について、斎藤伸治先生(名古屋市立大学教授)から「ゲノム解析時代の小児医療」、真部淳先生(北海道大学教授)から「小児科のサブスペシャリティ:研究の意義とネットワーク形成」をご講演頂きます。皆様の日常の活動に大きな示唆を与えて頂けるものと確信しております。
9月の旭川は、涼しい気候となり、大雪山連峰の山々では日本一早い紅葉を楽しむことができます。命の大切さを伝える行動展示で注目される旭山動物園は、旭川市の人口の4倍以上にあたる140万人/年が訪れており、多くの人に感動を与えています。学会期間中は、全国初の歩行者天国として知られる市中心部にある買物公園で、「北の恵み 食べマルシェ」という北海道最大級のグルメイベントが開催されています。もちろん、学術集会前には、恒例の野球大会も予定しております。是非、旭川にお越し頂き、多くの仲間をつくり、楽しいときを過ごして頂きたいと願っております。どうぞよろしくお願いします。